ODA Salon
National Graduate Institute for Policy Studies |
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「新しい日本のODA」を語る会 |
Last updated 2 April 2007 |
コメント紹介コーナー |
第7回ODAサロン:幹事による第7回会合の概要 |
【草野厚氏による冒頭発言のポイント】
【大野健一氏による冒頭発言のポイント】「開発のための援助」と題し、日本が国際社会や途上国に発信するメッセージ、援助目標に焦点をあてて、以下、提示。
【意見交換・質疑応答】
【雑感】 今回は、日本にとってのODAの位置づけ・戦略性、対外発信メッセージの中身を中心としつつも、国際機関との付き合い方、 外交上は国家が協力単位である現実の中で「選択と集中」をどのように具体化していくのか、等、参加者から多様な意見がだされました。 なお、今回は、第6回ODAサロンでも提起され、また本MLでも交換された戦略性をめぐる議論(何のためのODAか)に加え、 対外発信メッセージのあり方についても論じられました。前者については、(前のMLで述べたように)ひとつに特化する必要なく、 複数の要素・理由を求めてよいという方向に収束したと思いますが、対外発信メッセージに関しては、戦略性に関する(主に国内向けの)議論とは「使い分けて」、 中身を考えていく発想が求められているのではないでしょうか。分りやすさ、しかも日本ならではの比較優位を考え、 実際に現場で成果をだせるものを念頭にメッセージの中身を考えよ、という提案もありました。これらは今まで本MLで議論されてきた内容とも重なると思いますし、 4月以降のODAサロンで個別に議論をを深めていきたいと考えています。 |
コメント | |
会合出席者からのコメント
2007/3/29 一部抜粋しています。
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スピーカーのお話には触発されました。 ご参加の方々も多士済々で刺激になりました。 「ODAマニフェスト」は新鮮だと思います。いくつかの切り口があるでしょうが、最重要はいうまでもなく「日本人・日本政府がなぜ途上国を援助するのか。」という理由を納税者・有権者が共感できるよう説明することです。 「貧困削減」は、国際世論では定着したキーワードです。けれども、このキーワードだけで国内世論を説得しきれているかどうか・・・。消化不足な直訳がシラケを生んでいる可能性もあります。国際世論を理解し、共感することは重要です。が、国際世論というのは、それぞれの国々の世論の積み重ねでできあがったものです。有力国の世論が強く反映されのも自然です。そういう中で日本の国内世論を国際世論とまったく一緒にする必要はなく、むしろ日本人に訴えられるプラスαが不可欠ではないかと感じているところです。 「国家の品格」という本が何百万部というベストセラーになってしまった背景には、国際基準・国際世論に対する国民の潜在的なもやもやがあると思います。エモーショナルな表現が目立ちますが共感できるところもあります。 例えば、以下のような概念を貧困削減のプラスαとして頭に浮かべてみました。
米国経済主導のグローバリゼーションから自国の社会・個性を守る方法として、ある国は一国工業化を重視し、それが無理な国は資源の自立的活用に重点を置く。両方とも難しくて、自然環境との調和に活路を見いだす国々もあるかもしれません。色々、応援すべきでしょう。 日本人の強い共感を得られる援助の狙いや進め方として、プロジェクトX的な発想があるのかもしれません。「ものづくり」「黙々と手を動かす」等々。けれどもこれからの若者達に受けるかどうかは、疑問だと思っています。 日本人の共感という時にとくに重要なのは、若者の共感でしょう。ODA予算の継続的減少が長期的に一番響くのは若者離れです。将来の自分の生活をかける就職先としての魅力が失われつつある。これはODAの量だけでなく質の低下に直結することを危惧しています。せめて若者達に夢と生き甲斐を提供できる業界であって欲しいものです。 グローバリゼーションに対する反感に訴えるという意味では靖国参拝も例外ではないかもしれません。しかしこれが国際的誤解を増すばかりなのは言うまでもありません。国際的共感を得られる日本発メッセージを出すようなODAを期待したいものです。余談となりますが、ODAと国際文化交流との協調も将来、重要ではないかと感じます。歌舞伎や能も貴重ですが、いつもそれではなく、例えば経済振興と文化交流と環境保全とが一緒になったような援助があると、国内的にも国際的にもショーウィンドウ効果が大きいのではないでしょうか。 |
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