3. 発展途上とヘルメット

誰に聞いたか忘れたが、途上国の発展の段階はバイクに乗っている人がヘルメットを被っている割合で解る、と言う話を聞いたことがある。マレーシアのバイク乗りは、運転こそめちゃくちゃであったがヘルメットを被っている人の率は100%に近かったように思われる。

さて、ベトナムはというと、9割方ヘルメットを被っていない。確かに暑いしヘルメットを被りたくない気持ちも解らなくは無いが、事故った時のことを考えるとちょい背筋が寒い。ここハノイはバイクの量は凄いが、確かに四六時中交通事故を見かけるほどではない。が、話によると交通事故で病院に運び込まれる人の数は相当なものだそうだ。ハノイ滞在はそろそろ一ヵ月半になるが、その間に私のいる事務所スタッフ2人が軽い接触事故を起こしているのだから、やっぱり危険は危険なのだ。

結局の所、いわゆる発展するきっかけとは、「大丈夫かもしれないけどやっぱりちょっと不安だから工夫してみよう」ということなのかもしれない。「そういうこともあるだろうけど、俺は大丈夫だろ」という考えては特に新しい行動を起こす必要は無いのだから・・・・。

と、いいつつ今日もバイクタクシーの後ろの跨る俺。「俺にあたらないといいなぁ」と思い、たまにタクシーを混ぜるのがせめてもの気休め。
(2004年夏)

 

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